環境問題へのアプローチ!

 どんな行動をとれば、環境にどれほど良い効果があるのか?知った上で行動を選びたい!

 

例えば電気の使用量を減らしたいならば、スマートメーターで使用状況を見える化し、エアコンの設定温度を変えて節電したら、使用状況や電気料がどう変わるか、実験すればよい。つまり、見える化して調整するというアプローチになる。

 

今やIOTやAIという道具が「自動的に見える化して調整」してくれる時代になりつつある。問題は、人間の感覚との調整、環境との調整、の2点。

人間との調整は、AIに行動を学習させれば最適な状況に近づく。一方、環境との調整は「持続可能な環境を実現するために、何を測って、どう調整すればいいのか?」不明である事が多いため、最適化には時間がかかるだろう。

 

例えば、持続可能な社会とは循環型社会だという意見がある。しかし、エネルギー循環も物質循環も必要なものを生み出し、必要のないものを生み出さないようにし、あるいは必要のないものを必要なものに変え、循環するには、何をどうすればよいのか、未だわからない事はたくさんある。少なくとも「何を測る」にあたる指標の見える化と、「どう調整」にあたる方法の発明・発見が必要になる。

 

ひとこと:最近「見える化」というコトバが乱発されているけど、「気づく」の方が近い感じがします。同じものを見ても気づく人と気づかない人がいる。見える化したから気づくとは限らない。逆に何かに気づいてから見える化したいという欲求が起こる場合は、それがなぜ重要なのかという事がすでにわかっている場合が多い。手順はどちらでも構わない。

重要な事に気づく事 > 見える化  という考えが優れたアイデアや行動につながるでしょう。

 

プラスチックごみ問題へのアプローチ:

 

1 現状を知る: 何が問題?解決策は?  ⇒  プラスチックリサイクルの基礎知識2020

 

2 現状から考えられる今後の行動目標!その1 ⇒ 研究開発目標のメインストリーム:NEDO

〔1〕複合センシング・AI等を用いた廃プラスチック高度選別技術、〔2〕材料再生プロセスの高度化技術、〔3〕高い資源化率を実現する石油化学原料化技術、〔4〕高効率エネルギー回収・利用技術の開発

を連携させて行い、廃プラスチックの品質に応じた最適な処理システムを構築することによる高度資源循環と環境負荷低減の両立を目指します。

出典:国立研究開発法人:新エネルギー・産業技術総合開発機構

背景にあるのは、〔1〕:AIとIOTによる高度選別技術〔2〕:マテリアルリサイクル技術再生利用:粉砕・洗浄・溶融してペレット化したものを原料として利用)〔3〕:ケミカルリサイクル技術(ガス化・油化して利用)〔4〕:サーマルリサイクル技術(燃焼して熱・エネルギーとして利用)。これらの技術をさらに高めリサイクル率を上げる事を目標としている。

 2 その2   ⇒ 研究開発活動の例:千葉大学 和嶋研究室  廃棄物の有効利用・再生資源化、環境浄化技術などを研究

        成果例: 炭素繊維強化プラスチック(CFRP)等の再資源化技術の開発    特願2020-134116(非公開)

  様々な複合材料や普及している製品の再資源化技術が研究され開発されようとしている。

 

2 その3 ⇒ 研究・技術開発以外の行動目標!・すでに存在する未だ活用されていない優れた技術の普及、・新たに開発され

  た優れた技術の普及、などの普及活動:B2B2Cの循環型サプライチェーン・バリューチェーンの構築、LTVの最大化、リサイ

  クル率の最大化。

 

3 1,2を踏まえて、個々の活動(研究・普及等)の成果 vs 目標達成状況、のズレの分析: 

  データサイエンス・統計的手法を活用し、「測って」、「原因を知り」、「仮説を立て」、「調整する」。

 

4 3の結果から、1)生活者として普段からできる、効果的な行動・活動があれば実行する、2)政府、自治体、企業、環境団

  体など「誰」が「どんな活動」を「どのように」行うと目標達成に効果的か、見極めて実行する。

 

このサイト中にある「石油系プラスチックをなるべく使わない生活」「To Beへの課題と解決策」のページにあるアプローチや活動内容は上記1~4のアプローチから見て合理性があるでしょうか? 日常の素朴な疑問から直感する行動目標には外からの情報のバイアス(偏り)がかかっています。調べて補正する、やってみて試行錯誤を体験する、などしてよりよいアプローチと行動選択を!